水木しげるサン お別れの会【水木しげる】(東京都 2016年1月31日)

※「イベント」という表現は適切ではないかもしれませんが、便宜上「イベント参加レポート」に分類させていただきます。

 

2015年11月30日、水木しげる先生がご逝去されました。

東京都の青山葬儀所で1月31日に執り行われたお別れ会に参列してまいりました。

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開始時刻ちょうどに到着すると、会場はすでに長蛇の列です。
老若男女、幅広い層の方々。いろいろな世代に愛されてきたんだなと改めて認識させられます。
取材のカメラも多数来ていました。

前に並んでいたご家族は関西からいらしていて、
「このために明日小学校ずる休みだから、絶対カメラに映っちゃダメなの!」とおっしゃっていたのが印象的でしたw

 

2時間ほど並んで、ようやく祭壇に。

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祭壇をデザインした京極夏彦氏のことば
「水木しげるの世界で、此岸(しがん)と彼岸は地続き。先生は愛すべきキャラクターたちと輪の向こう側にいらっしゃる。しかし今、輪は開いている。私たちの思いが、向こう側に伝わりますように」

 

輪の向こう側。きっと今頃は持ち前の好奇心であの世旅行を満喫しているのでしょうね。
閻魔大王に地獄を見せろとかダダこねて困らせていそうw

水木先生は「あの世」を非常に身近な存在として描いています。

大切な存在を失った時、「魂はいつもそばにいる」だとか言われるのを「慰め」だとか「気休め」だとか思ってしまうひねくれたわたしですが。
水木先生に関しては、素直に、そういうことなのかもしれないと思えてしまうのが不思議です。

 

献花台のそばには、先生へのお手紙を投函できる妖怪ポストが設置されていました。

とても書ききれないほどの想いがあふれてなかなかまとまらず支離滅裂になってしまいましたが、お礼のお手紙を投函してまいりました。
たくさんのファンレター大変だと思いますが、水木先生読んでくださるかな。

 

帰り際、わたしのようなただの一ファンにまで、奥様の布枝様がお声をかけてくださいました。
あれだけの人数、長い時間、応対なさることはとてつもなく大変なことだと思います。
「ゲゲゲの女房」にたがわず素敵なお人柄に感激しました。

 

水木先生はいうまでもなく、わたしにとって一番好きな漫画家であり、研究者であり、思想家です。

わたしが個人的に感じる水木作品の魅力。
どこか飄々としていて、可笑しく、個性豊かなキャラクターが、緻密に描かれた世界の中で暮らしている。
壮大なストーリーがあるというよりは、そんなものたち(人間含む)が一緒くたになってこの世界に息づいているという、世界そのものを写し取った風景画のような世界。

いろいろな存在を受容するおおらかさ。
いろいろな存在を愛する懐の深さ。

人間が存在しなければ、妖怪は存在しません。(と、わたしは考えています。)

水木先生が描く妖怪の世界の先に、ちっぽけで可笑しな人間という存在に対する暖かな愛情を感じずにいられないのです。

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さいごに、この日いただいたカードの言葉の抜粋をご紹介して筆をおきたいと思います。

要は虫とか植物みたいに自然に順応しながら「屁」を出しているのが一番幸せなのかも知れない。
時には屁を止めたり、溜めてみては大きな屁をひねってみるというのも面白いだろう。
要するにすべては屁のようなものであって、どこで漂っていても大したことはないようである。

水木しげる「人生絵巻のお話」より

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先生のおかげで妖怪にめぐりあうことができ、大好きな趣味を得ることができました。
水木先生、ありがとうございました!